成功した企業には、何か成功の秘訣があるのではないか…。
それを知らないから、自分のビジネスがなかなか成功しないのではないか…。
もし知ることができるのなら、ぜひとも知りたいのだが…。
こんなことを思ったことはないですか?
まさしくそのとおりです。成功した企業には、共通している成功の秘訣があります。それがなにかというと、 “本質的ビジネス理論” を経営に取り入れたことです。
大きく成功を収めた企業というのは、みんな共通して、あなたが知らない”本質的ビジネス理論”をこっそり取り入れることによって、成功したのです。
これが何を意味するのかというと、”本質的なビジネス理論” を取り入れれば、あなたにも成功できるチャンスが十分にあるということです。
そこで今回の記事では、その 「”本質的ビジネス理論” がいったい何なのか?」ということを解説していきたいと思います。
目次
“本質的なビジネス理論”とはいったい何か?
本質的なビジネス理論というものを、先にまとめておくと以下の3つになります。
- 絶対に押さえておくべき経営の基本ルール
- 誰がやっても同じ結果を生み出す科学的な経営手法
- 世界で最もビジネスが進んでいる欧米の資本主義150年の歴史
それでは、以下で1つずつ解説していくことにしましょう。
1. 絶対に押さえておくべき経営の基本ルール
あなたは、経営の基本ルールをご存知ですか? 「経営の基本ルール? そんなものあるの?」と思いましたか?
あります。すべての事柄には基本ルールがあります。
たとえば、囲碁や将棋には「定石」というものがあります。「定石」というのは、どんな時にどのような攻め方をすればいいか、また、どのような守り方をすればいいかを判断するための基本ルールです。
野球で言うと、バットの正しい握り方、正しい振り方、正しいフォームのことを言います。ついでにゴルフで言うと、グリップの握り方、正しいスタンスのことを言います。
勉強も同じです。
たとえば、英語に関して言うと、文法が分からずに文の構成が分かるはずがありません。数学で言うと、公式のことです。公式を覚えていないのに、応用問題を解くことなど不可能なのです。
このように、すべての事柄には基本ルールが存在しています。
「基本が大事だ!」という言葉を聞いたことがあると思いますが、要はそういうことなのです。そしてこれは、経営やビジネスに関しても例外ではありません。
経営やビジネスにも、もちろん基本ルールが存在します。この基本ルールこそが、経営やビジネスにとって非常に重要なものであるのにも関わらず、それをおろそかにしている経営者が多すぎるのです。
そして、そういった基本ルールを学んでいないわりには、小手先の ”売る” ノウハウやテクニックだけを学んでいる人が多すぎるのです。
少し厳しいことを言うようですが、そんな小手先のテクニックで成功できるわけがありません。成功できた方がおかしいのです。
さっきの例を使って野球で言ってみると、バットの握り方を知らないくせに、イチローの振り子打法をいくら学んでも、良い結果などでるわけがありません。王貞治の一本足打法をいくら学んでも、グリップを握る手が反対では、いつまで経っても打てるようにはなりません。
このような普通では考えられないことが、経営やビジネスの世界では当たり前のように蔓延しているのです。
本質的なビジネス理論は何も学んでいないのに、訳の分からないテクニックばかりを学び、むちゃくちゃになっている会社が多いのです。そして結果として、妙なコンサルタントの餌になり、お金を取られるだけ取られて、失敗しているのです。
そうならないために、まずは経営やビジネスの基本ルールを学んでください。
2. 誰がやっても同じ結果を生み出す科学的な経営手法
本質的なビジネス理論を経営に取り入れるというのは、別の言い方をすると、「経営に科学を入れる」ということです。
「経営に科学? なんだそれ?」という感じでしょうか。
世の中には、「経営に科学を入れろ!」と言っているコンサルタントはいますが、そういう人たちに「科学ってなんですか?」って聞いてみてください。
もう、この時点で答えられませんから。
聞いても答えられないような科学を経営に入れようとしても、入れることなどできません。「科学」というものがいったい何かを明確にしなければ、経営に科学を入れることなど絶対にできないのです。
では、「科学」とはいったい何のことなのでしょうか?
何も難しくありません。「科学」とは、同じ条件下なら誰がやっても同じ結果を生み出すもの、これが「科学」の正体です。
分かりやすく言うと、以下の式です。
H2 + O = H2O
これは、中学生の時に習った「H2 + O = H2O」という式ですが、水素2つと酸素1つで水ができるという式です。
これを凄腕の経営者がやると水ができて、お酒の好きなあなたがやると日本酒ができたということはありえないのです。
あり得ますか? 絶対に、あり得ませんよね。
このように、同じ条件下なら誰がやってもやり方さえ同じであれば、同じ結果が出るものを科学というのです。
つまり、「経営に科学を入れる」ということは、「誰がやっても同じ条件下なら同じ結果を生み出す経営をする」ということなのです。
もっと分かりやすく言うと、あなたがやっても凄腕の経営者がやっても、中学生がやっても高校生がやっても主婦がやっても、同じ条件下なら成功できる経営のやり方を、科学的経営と言うのです。
この「科学」を経営に持ち込まずに、アイデアや能力、精神力でやっている限り、大手企業とは永久に差が出て、いつまで経ってもあなたの会社が浮上することはできません。
なぜ、永久に差が出るかは分かりますよね。
それは成功した大手企業がみんな、経営に科学を入れているからです。大手企業は経営に科学を入れるからこそ、みんな同じような経営のやり方をやって、成功したのです。
言っている意味は分かりますよね。
経営に科学を持ち込み、科学にもとづいて同じようなやり方で経営をしている大手企業が大成功をおさめる一方、アイデアや感性などを入れて、さまざまな異なる形で経営をしている中小企業が伸びていません。
だとすると、「経営に科学を入れた方が成功する確率が高い」ということなど、誰がどう考えても分かることなのです。
そうすると、あなたが経営に科学を持ち込まなかったら、経営に科学を持ち込む大手企業だけがもっと成功する一方、あなたは成功できずに、永久に差が出ることが分かるはずです。
だからこそ、経営に科学を持ち込むべきなのです。そしてその「科学」こそが、本質的なビジネス理論なのです。
※ちなみに、その公式は「科学」じゃなくて「化学」ではないのかと思った方もいると思いますが、「化学」は広義的な意味で言うと「科学」です。分かりやすくいうと「化学」はりんごで「科学」は果物ということです。
3. 世界で最もビジネスが進む欧米の資本主義150年の歴史
では、本質的なビジネス理論の中身とは、いったいどういうものなのでしょうか?
人間が考えだしたものでしょうか?
いいえ、違います。人間が考え出したものではありません。
これは、資本主義150年の歴史を誇る、欧米におけるビジネスの成功事例の集大成です。言い換えると、世界中のさまざまな成功事例から共通しているものだけを抜き出し、それを体系化した成功法則なのです。
分かりやすく説明するとこういうことです。
欧米の資本主義というビジネスの競争が異常に激しい中で、150年の間にさまざまな人がいろいろなビジネスに挑戦しました。
その中で、「こうやったら成功したー!」という成功事例がたくさんあり、その成功事例の中から共通している成功法則だけを抜き出して、体系化してまとめたものなのです。
たとえば、「A、B、C、Dという大成功した4つの会社を見てみると、この4つの会社に共通していたものは、業界平均よりも価格が圧倒的に安かったー。」という場合、共通しているものは価格の安さなので、「価格を安くするとビジネスは勝てる」というような成功法則のまとめが体系化されているということなのです。
しかも、その “安さ” はいくらにすればいいのかというところまで、成功法則として体系化されているのです。
このように、本質的なビジネス理論というのは、さまざまなビジネスの中から成功事例だけを抜き出して、その成功事例の中から共通したものだけを体系化しているものなのです。
これはどういうことを意味するのかというと、一個人だけの成功話ではないということです。「その人だけが成功した!」という話ではありません。
言っている意味は分かりますね。
その人だけじゃなくて、ほとんどの人がそうやって成功したということです。
ビジネスを学ぶ中で頻繁に、「おれはこうして成功した!」という体験談を聞いたりしていませんか?
しかしその話というのは、その人だからこそ成功したのです。だから、その話を聞いてもあなたが成功することはありません。なぜなら、あなたとその人は全くの別人であるからです。
それなのに、ビジネスで成功しない人ほど、その成功した人と自分を一緒のすごい人間だと勘違いし、挙げ句の果てには「自分にもできる!」という意味不明なことを思い始めるのです。
そして、自分もその人と同じようにやってみるのだが、結局は何もできないというオチになってしまうのです。何もできないのは当然です。成功したその人とあなたは全くの別人なのですから。
これに比べて、本質的なビジネス理論というものはそれとは全く異なるものです。
本質的なビジネス理論とは「その人だから成功した!」というものではなく、「8割の人がこうやったら成功した!」という成功事例の集大成なのです。
だからこそ、このビジネス理論は “経営の基本ルール” だとも言えるし、誰がやっても同じ条件下なら成功する “ 科学 ” だとも言えるのです。
ここで最も大事なことは、これが人によって考えられ、作り出されたものではないということです。人が考えたのではなくて、数多くの成功事例から構築されていった論理だということなのです。
人が考えたものほど、曖昧で信じにくいものはありません。そんなものに頼るよりも、このような理論を学ぶ方があなたのビジネスが成功する確率は格段に上がるのです。
「おれは、水素2つに酸素を1つ加えたら、水ができると思うんだ!」という個人の考えよりも、「今までの歴史で、水素2つに酸素を1つ加えたら、水ができた!」という科学的根拠の方が、成功する確率は圧倒的に高いと言っているのです。
そして、科学的な根拠があるビジネス理論を使って、伸びていった企業がたくさんあるのです。その証拠に、何度も繰り返しますが、成功している企業ほど、みんな同じような経営のやり方をしているのです。
つまり、過去に中小零細企業であった会社が、経営に科学を取り入れた途端に成功したということなのです。
あなたはどちらを信じますか?
「おれはこう思う!」というものと「150年の歴史によって成功することが証明された!」というもののどちらを信じますか?
何を選んで何を学ぶのかは、あなたの選択次第です。
4. 最後に
以上、
- 絶対に押さえておくべき経営の基本ルール
- 誰がやっても同じ結果を生み出す科学的な経営手法
- 世界で最もビジネスが進んでいる欧米の資本主義150年の歴史
これらの3つが本質的なビジネス理論についての解説でした。
今回の記事をまとめて簡潔に言いますと、「今までビジネスで大成功をおさめてきた世界中の先輩が、成功の方法を残してくれてるんだから、あなたもそれを学んで成功しましょうよ!」ということです。
大事なことは、自分の頭で考えて経営をすることではなく、ビジネスのルールと科学と歴史を使って、経営をすることです。
そうすれば、あなたの努力と成果を正比例させることができるはずです。いや、努力以上の成果をもたらすことも可能でしょう。
それでは次の記事からは、本質的なビジネス理論の具体的な解説に進んでいきたいと思います。